ストレスは妊娠率を低下させるか?
不妊治療に悩んだ末、あきらめて2人の生活をしようと決めたところ、自然に妊娠した、今までのつらい治療はなんだったのだろう?
というような話は良く聞くことです
これは不妊治療という大きなストレスがなくなったことによるものと考えられています。
ストレスは不妊の原因の一つということは誰でも感じていることです。
しかし、客観的に示したデータも少ないことや、対処の方法は生活の改善やカウンセリングなどの心理療法ぐらいしかなく、進歩のめざましい不妊治療のなかで出遅れており、あまり重要視されていませんでした。
本当にストレスの多い人は妊娠しにくいのか?
| 体外受精―胚移植における着床とストレスとの関連について 唾液中コルチゾールは着床と相関する 川崎医科大学産婦人科、大阪NewARTクリニック 【目的】母体のストレスによって妊娠中の様々な合併症のリスクが増加する。本邦における妊娠初期の流産と母体ストレスと着床に関する検討は少ない。この研究では体外受精・胚移植における着床率妊娠早期の母体ストレスとの関連を明らかにし、着床率改善のための情報を得ることを目的とした。 【方法】体外受精、胚移植患者を対象として、患者背景、質問表(SDS,GHQ28)によるストレス解析、唾液中のコルチゾールの定量化を検討し、着床成功率について解析した。 【結果】検討症例19例中 抑うつ傾向にある症例は47%で多かった。また質問表により、健康不良例が47%であり 健康不良群と健康良好群との比較では有意に不良群の方が妊娠率が低かった。 着床非成立群と着床成立群とではコルチゾール値は有意差が認められた。 【考察】体外受精・胚移植治療中の患者には高ストレスを示す症例が多く、健康指標の不良例で着床率の悪化があった。唾液中のストレスマーカーとの関連では、着床成功群において有意に唾液中のコルチゾール値が低く、体外受精における指標として有用であることが示唆された。 |
解説:この報告はストレスと体外受精の着床率との関係を調べたものです。
@質問紙でその人の体調やストレスの度合いを調べました。
A客観的データとして相関があった唾液中のコルチゾール(ストレスがあると上昇)を調べ検討。
結果、不妊治療中の患者はストレスが多く、また健康不良例も多かった。
このような患者の妊娠率はそうでないものと比較すると、低いものとなったとの報告です。
ストレスが多く、体調が悪い人は健康な人に比べ、妊娠率が低くなる。
このことは、不妊治療中の方にとっては『わかってはいるのだけど・・・』
鍼灸治療ではさまざまな体のストレス反応に対して、効果があります。
ストレス源はなかなか取り除くことはできません。したがって、体を整え、ストレスに負けない体をつくることが、鍼灸治療で可能です。