症例24    ヘルニアといわれた大腿痛

Aさん、65歳、男性。食品製造業を自営。2年前の12月、酒を飲んでいて左の臀部に強い痛みが出現する。5日ほど休んで楽になる。

2月、左大腿部に痛み。某医で「腰椎4番と5番がずれている」。6月ごろ治る。9月15、16日無理をして仕事をし再度腰痛と左大腿部痛。跛行。10月、MRI、ヘルニアといわれる。1年後の10月、当院を受診。

疲れやすい。喉が渇く。食欲なし。眠れない。夜4回トイレにおきる。

圧痛点ブロック、レーザー照射、投薬(セディール:抗うつ作用のある抗不安薬)(デパス:抗不安薬、寝る前に1錠)。1週間後、夜ぐっすり眠れるようになった。喉の渇き減少、トイレの回数減少。腰痛なくなる。大腿部痛あり。2週間後、仕事中痛みを忘れていることもある。2ヶ月後、ほとんど痛みなし。

コメント

ちょっとしたことで起こった痛みが長く続くと、不安、うつ、の症状が伴ってくることがあります。痛みがさきなのか、不安やうつがさきなのか、どちらでもいいです。影響しあって症状を長引かせ、増大させます。構造診断(ヘルニア、すべり)は痛みと無関係ですから、意味がありません。

加茂整形外科医院