症例27    むちうち

Mさん、30歳代、営業マン。一昨日、普通車を運転中、右側面より普通車が衝突、そのはずみで、左側のガードレールに衝突する。当初より少し頚が痛く感じたが次第に増強し、バックを見るのにふりむくことが出来なくなり受診する。当日は軽い嘔気があったが今はない。頭痛、しびれ感なし。圧痛点をブロックし、レーザーを照射する。

痛みがとれて頚がほぼ自由に動けるようになる。


コメント

頭痛大学より  時速24kmで衝突すると頚椎に衝撃、時速32kmで衝突すると頚椎に損傷

衝撃と損傷の区別は実際には不可能。どちらにしても交感神経の緊張がはじまる。交通事故では現実の不安や怒りは当然ある。これも交感神経を緊張させる。以上があいまって、時間とともに交感神経緊張の症状が出現する。交感神経の緊張はかなり個人差があり、衝撃の程度に比例しない。受傷時に以前からの潜在的なストレス状態がどうであったか。

加害者、被害者、保険者という複雑な関係がある。治療法の選択は基本的には患者さんにある。

@衝撃と損傷の区別は実際には不可能。

A交感神経の緊張はかなり個人差がある。

B潜在的なストレス状態

C加害者、被害者、保険者という複雑な関係。

D治療法の選択は基本的には被害者である患者さんにある。

以上の理由で交通事故の痛みの治療は特に予想が困難で難しいものがある。

加茂整形外科医院