痛みに対する誤った考え方・正しい考え方

日本医師会編  疼痛コントロールのABC   1998


誤った考え方

正しい考え方

痛みは生体の警報及び防衛反応を示すものである 警報や防衛反応を示す例はさほど多くはない(症状の程度、進行度と相関しない)
痛みは診断に必要なので簡単に鎮痛してはならない 直ちに鎮痛すべきである。診断は痛み以外からでもできるし、患者の協力が必要である
鎮痛は対症療法であり、根治にはならない ほとんどの治療は対症療法であり、鎮痛により完治するものもある
痛みを止めることに専念すべきではない 患者にとっていちばん辛いのは痛みである
鎮痛剤は体に毒である 痛みを我慢させることも身体に有害である
痛みは原因疾患の一症状にすぎない 原因疾患が軽症、または全くなくとも痛みは生じる
原因疾患の見当たらないときには「あなたの痛みは気のせいでしょう」「痛くないのに痛いといっている」と説明する 痛みは気分の一種であるので、原因を突き止められなくとも患者が痛いと感じたら痛いのである

 

加茂整形外科医院