Superficial dry needling and active stretching in the treatment of myofascial pain -a randomised controlled trial

Edwards J, Knowles  N: Acupunct Med 21 : 80-86, 2003

(文献抄訳 Pain Clinic Vol.25 No.9 2004.9)


背景:

筋性筋膜痛のトリガーポイント(TrP)は筋・骨格性疼痛に共通してみられる原因であり,急性外傷や慢性的な姿勢保持・反復動作などに伴う筋群への過剰負荷などに起因する。このTrPが治癒しない場合には,末梢性・中枢性の感作機序を介した持続的な異常筋収縮が生じ,血管圧迫から局所が低酸素状態に陥ると疼痛は慢性化してしまう。本研究は,TrPの不活化と筋性筋膜痛の軽減を図る上での,鍼(superficial dry needling:SDN)とstretchingとの併用療法の有効性を検証することを目的とした。

方法:

結果:

結論:

SDNと他動的stretchingとの併用は,TrPの不活化(圧に対する感受性の軽減)を図る上ではstretching単独よりも有効であり,主観的な痛みを軽減させる上では無処置よりも有効である。

TrPをあらかじめ不活化することなくstretchingを行うと,TrPの感受性をかえって亢進させてしまう可能性がある。

加茂整形外科医院