いつまでも続く打撲や捻挫のあとの痛み


膝蓋骨や脛骨の打撲のときは激痛があり、ほとんどは数日で痛みは軽減するが限局された痛みが残り苦痛を伴うことがある。

一例を紹介すると46歳女性、転倒し膝をコンリーにぶつけた挫傷で2ケ月間膝蓋骨の中心部よりやや下部に痛みがあり正座ができない。もう一例は4年前外地で左下腿内側の挫創後脛骨下1/3の内側部に痛みがあり時に、は行を伴う。何れも珍しい例ではないが、多くの整形外科を受診し2年間に亘りあらゆる検査を行ったが異常を認めないため外用薬などで経過を見ていたが改善されない。当院で1%カルボカイン3m1とオルガドロン0.5m1を使用しトリガーポイント注射を2回行ったところ全て症状は改善された。つまりトリガーポイント注射はもっと多様化すべき注射と思っている。また膝内側痛のとき伏在神経部のいたみのことがあるので、このチェックも行うことが大切である。ステロイド剤の併用は著明な除痛効果が得られると同時に反射性交感神経性萎縮症を防止することができるといわれている。

「痛みをとるのも治療である」  日本臨床整形外科医会会誌 1999 より

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尾骨を強打したときも上記のようなことがしばしばある: 尾骨痛

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予防は外傷時早期に、外傷部に直接浸潤麻酔(局所麻酔)をすることです。求心性の刺激をブロックすることにより、反射性の血管や筋の収縮を防ぎます。創部の血行がよくなり浮腫も防ぎます。結果的には創の治癒も促進します。
 

加茂整形外科医院