たとえば慢性の腰痛は腰が悪いのではありません。あなたの持っている灰色の物質(つまり脳)の電気回路に不具合が生じてロックされてしまっているのです。
「習慣」を生み出す持続放電型ニューロン
ロックされてしまっている痛み回路(皮質、線状体、扁桃体、視床などのネットワーク)
「脳にあなたが振りまわされる必用はない」
自分の体験を外から静かな澄んだ心でみつめる。観察された事実にただ留意することだけに心を傾ける。
第一ステップ:慢性疼痛に伴う感情の「ラベルを貼り替える」
痛みが起きたら、「これは私の腰が悪いわけでも、心が弱いわけでもない。脳の回路に問題があるために起こる不愉快な感覚、それだけのものだ。」
症状は脳の病的なプロセスの表れだというラベルを貼り替える。
第二ステップ:「原因の見直し」
痛みは脳の故障のせいだ。「それは本当の自分ではない。」
症状が執拗で激しいのは脳の生物化学的作用のせいだ。「脳は脳で働いているのです。でも、あなたがそれに振り回される必用はないんですよ。」
第三ステップ:「関心の焦点を移す」
間違ったメッセージに抵抗するには強い意志の力が必用となる。悪い回路の代わりによい回路を使う。新しい習慣を身につけるのだ。
第四ステップ:「価値の見直し」
価値の見直しとは、さらに突っ込んだかたちの「ラベルの張り替え」だ。自分が持っている灰色の物質(つまり脳)を煩わせることも、ましてそれに従って行動する必用もないのである。痛みは脳の有害な廃棄物。
「指向性のある心の力」
心の力は「神経回路を活性化する。新しい回路が定期的に発火し始める。
脳は変化しうる。心によって脳が変化する。
THE MIND AND THE BODY 心が脳を変える脳科学と「心の力」
ジェフリー・M・シュウォーツ(カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部精神医学研究教授
この本は強迫性障害についての記載ですが、「心が脳を変える」と主張しています。上記はこの本を参考にして、私が慢性疼痛について書き換えました。