症例79  抗うつ薬が効いた10年来の腰下肢痛

Aさん(30歳代、女性)

H7
  • 布団を押入れの上段にしまおうとした時に、腰に痛みを感じた。
  • すぐに治るだろうと思い、とくに何もしなかった。
  • 痛みがいつまでも残っているので、整体に行く。
  • 以前に腰を痛めたことがあるのではないですか?と聞かれ、小学生のときに登り棒から落ちたことを思い出す。
  • その影響も受けているといわれる。
  • また、自分では気づいていないが肩こりもひどいと言われる。
  • 何度か通ったが、治らないうちに引越しのため治療を中断した。
H8
  • 近所の整体に行ったが、施術前より痛みがひどくなり、一度しか行かなかった。
  • 腰痛ベルトを試してみたが、痛む場所がベルトを巻いた部分より下の方だったため、効果がなかった。
  • 椅子に腰掛けると臀部に痛みを感じる、歩いていると腰がだるくなるなどの症状。
  • 整形外科に行き、レントゲンを撮る。
  • 現時点ではヘルニアではないが、いずれそうなる可能性があるとのこと。
  • 湿布をもらうのみで、とくに治療はしなかった。
H9
  • K療法に通う。
  • 施術を受けた後は痛みがなくなる。
  • 何度か通うが、遠方のため完治まで治療を続けることが出来なかった。
H13 1月
  • 左下肢、ふくらはぎの辺りに痛みを感じるようになる。
5月
  • 前出のk療法に通い始める。
  • 以後、痛みがひどくなるたびに通う。
H17 2月
  • しばらく通っていなかったが、腰の痛みがひどくなり再びk療法に数回通う。
  • この頃は左下肢痛はない。
  • あまり状態は改善しなかったが、仕事の都合で中断する。
7月
  • 4ヶ月ぶりにk療法に通うが、今回はなかなか痛みが弱まらない。
8月
  • はじめて骨盤ベルトを勧められ、しばらく着用する。
  • 長い期間続くことはないが、背中や、腰の右側、脚の付け根などいろいろな場所が痛くなる。
  • 背筋を伸ばして椅子に座ると痛みがないが、背中を丸めると腰に痛みを感じることから、4番・5番の椎間板かその下の間隔が狭まっている可能性があると言われる。
  • 整形外科での確認はしていない。
9月
  • 「腰痛は怒りである」を読む。
  • その後3,4日間はほとんど痛みを感じないで過ごすが、しばらくなかった左下肢痛が再発する。
  • この頃もk療法に通い続けていたが、いままではすぐにひいていた左下肢痛が一向になくならない。
  • 起床直後が最も辛く、動き始めると楽になる。
  • 歩行中は痛まない。
10月
  • 夜中や早朝に目覚め、その後は脚の痛みで眠れない。
  • 布団に寝ていたのをベッドにかえてみると嘘のように痛みがなくなったが、しばらくするとまた痛みだした。
  • 椅子に腰掛けるとふくらはぎが痛かったり、膝下が痺れたようになる。
  • 左足ばかりでなく右足も痺れたようになる時がある。
11月
  • 入院。
  • 歩いている時はよいが、座ると臀部やふくらはぎが痛い。
  • 夜中に目が覚め、その後は眠れない。
H18 1月
  • トレドミン(25mg)1日2錠を飲み始めて1ヶ月ほど過ぎた頃、痛みが軽くなった。
3月
  • 左下肢痛はほとんど感じなくなった。
  • 腰の痛みも軽くなる。
  • 以前はだめだったソファにも座れるようになり、痛みを感じる姿勢も少なくなってきた。
  • 正座をすると感じたふくらはぎの痛みがなくなった。
  • 肩こりも和らいだようである。

加茂整形外科医院