スワニー河 / フォスター
木場潟環境フォーラムに参加して

平成26年2月9日(日)
午後1時30分~4時00分
サイエンスヒルズこまつ
主催:石川県・小松市
木場潟環境整備促進期成同盟会
テーマ:「木場潟の魅力・環境の創造と歴史探訪」

●プログラム
開会挨拶:木場潟環境整備期成同盟会会長
来賓
挨拶:福村県議会議員、
       片山経済環境常任委員長

表彰式:団体表彰:木場小学校
     個人表彰:田中はるえさん
芸能披露:加賀献木木造り(小松市戸津町)
       がめつき音頭(小松市蓮代寺町)
研究発表:『のしろトープの中の米作り』
        (苗代小学校5年生)
       『木場潟の有機汚濁の変遷』
        (金沢大学 長尾誠也教授)
特別講演:『木場潟の自然環境と今後の保全・
 活用のあり方』(金沢大学 中村浩二学長補佐)
演壇と3ヶ所の大スクリーン
木場潟の漁具の展示
団体表彰:木場小学校
苗代小学校の米作り
会場のサイエンスヒルズこまつ
 木場潟の水質浄化対策及び周辺環境整備促進を目的として、平成7年度より木場潟環境フォーラムを実施しており、今年で19回目となる。今年は新装なったサイエンスヒルズこまつにての開催となり、参加者200人を越える程に、この木場潟環境フォーラムは、毎年関心が高まって来ております。
 この木場潟には、年間60万人を越える入場者があり、健康、環境、家族の憩いの場でもあり、益々利用が広がって来ています。
 福村県議からは、来年3月の北陸新幹線金沢開業に向けた大会は、すでにぎっしり詰まっている。さらに、5月の全国植樹祭では、木場潟を全国区にして100万人のお客さんを迎え入れたい。古い施設も新しくし、西園地ではビューテラスの建築に入る。花を植え、水をきれいにする。





片山市議からは、木場潟の環境を守って行こうと継続されて来た取り組みが素晴らしい。水がきれいになって来た。小松の財産となっている。

 席上、今年度の表彰式が執り行われました。団体表彰は、木場小学校。個人表彰は、田中はるえさんが受賞されました。

 芸能披露として、「加賀献木木遣り」は、戸津町の保存会の皆さんの登場でした。明治時代、東本願寺を再建するための木材を加賀地方から献上したことを伝えようとして、「加賀献木木遣り保存会」を発足させ、木やり唄を歌いながら大木を引く様子の披露がありました。

 さらに、芸能披露として、「がめつき音頭」は、蓮代寺町の皆さんの発表で、今から200年ほど前に蓮代寺地区にある堤の土手を固めるために作ったもので、大体50kg~60kgを全員のタイミングを合わせて「がめつき」と言うようになったとのことで、とても珍しくて有名です。


本題第一部(調査研究発表)では、苗代小学校5年生の皆さんによる、木場潟で環境学習や活動内容について発表がありました。
米作り体験として一年間の取り組みは、近年、田んぼに入る機会がだんだんと無くなって来ている中では、大変良い体験をされたと思います。そして、田植えから稲刈りまでの中にあっても、自然の大切さが理解出来たことや、これを守り増やしたいことが伝わってきました。子ども達には、将来に渡って夢を持ちながら、自分たちが育て取り組んできたことを、大きな声ではっきりと発表出来たことは、とても頼もしく感じ取れました。その普及活動として、のしろトープのあり方は、周りの人達への水質浄化の取り組み強化を呼び掛けるところが素晴らしいと思いました。。そして、子供達からもこれからの木場潟が良くなって欲しい姿として、「ホタルや魚が集まる場所」「楽しく過ごせる木場潟」の希望からも、自然の大切さと、これを守り育てて行く情景を夢見てしまうのでした。
 一つ残念なことは、子供達全員での取り組んで来たなかでの苦労話しや最後の元気な挨拶若しくは合唱の一曲もあった方が、より一体感が表現出来たのではないでしょうか。







次題、金沢大学 長尾教授より「木場潟の有機汚濁変遷」と題した調査研究発表では、長年に渡る河川、湖沼等の水環境に関する研究成果とともに、木場潟の汚濁状況からの大量のデータ解析からも、水質環境改善活動の熱心さには改めて奮い立つ思いが致しました。この日も、「木場潟の変遷」では、判り易くスクリーンに映し出される一つ一つの資料は、大変良くまとめ上げられておりました。また、植物群から魚類まで、木場潟も天然の一大養魚池として、周辺環境に見る取り組みには、長い年月が必要です。これまで、残念乍ら先人達が高度成長と共に、水生植物の群落が消滅して行ったことや、魚類や鳥たちまでもが生息空間が変貌して行ったことなどの理解度がより深まりました。この話し方や写し出される資料から、難しい問題もすごく判り易く説明出来るものだと関心するばかり、これからの湖の保全の大切さと再生の取り組みとしての指標が見えたような気が致します。これからも、木場潟再生を継続的に進めることの重要性が再認識させられました。



 最後に、特別講演として、金沢大学学長補佐の中村教授からの「木場潟の自然環境と今後の保全・活用のあり方」では、~自然の恵みをどのように実現して行くか~教授は、長年に亘り里山里海プロジェクトの研究代表を務められて来られた。貴重なデータ群からも木場潟、今江潟、柴山潟の三湖干拓の変遷からも、人間が生態系から得られた気候、病気、洪水に対応する利益が調節されて来ている。また、木場潟には、過去、鳥類185種、魚類42種、昆虫類110種たことは、確認出来ている。ただ、外来生物の生息や昭和50年代以降は生活排水の流入からも水質の悪化が見られる。これからは、データベース化を急ぎ、木場潟環境改善アクションプランとして環境保全に反映させたいとしている。


 これから、来年5月の全国植樹祭に向けた企画に期待しながら、この木場潟から白山を望む絶景は、大袈裟にもいつも生甲斐を感じている場所なのです。年間を通じても国際的なカヌー競技まで活発に開催されたり、サッカーやグランドゴルフの大会も多く開かれております。この運動や益々増えているジョギング、ウォーキングする人の頑張りを見ては、また元気を頂いてしまいます。かなり将来的に発展して行くであろう道の駅木場潟まで広大に広がって行くならば、年間150万人の入場者も見込まれるであろう公園事業推進に向けて、益々環境改善の期待が高まります。
 そして、木場潟には鴨や雁や鳥達の絶好の休息場になっており、遠くから訪れたお客さんからも、何と鳥の多い湖なんでしょうかと驚かれているようです。ただ、ここに来て、北陸新幹線の木場潟西園地通過は、渡り鳥を含めた環境アセスメントの検証が急がれます。やはり、この自然豊かな木場潟に雨の日でも鳥の観察が出来るビューテラスが早く完成し、一つのオアシスを形成するような、そんな第2期工事へと発展して行くことも夢で終わらせたくないと思う毎日です。
蓮代寺町のがめつき音頭
来年5月全国植樹祭木場潟開催
金沢大学 中村浩二学長補佐
金沢大学 長尾誠也教授
戸津町の加賀献木木造り
2階より3Dシアター外観望む
岡田会長の開会あいさつ
全天周3Dシアター 
『カブッキー』のお出迎え
個人表彰:田中はるえさん
福村県議の祝辞・あいさつ
よみがえる古代ハスの展示
『サイエンスヒルズこまつ』 は、3/22(土)全面オープン!
参加200名のわくわくホール
休憩、発表会の準備