春に寄す(ピアノソナタ第11番より) / モーツァルト   
2015-04-26(日)
 若葉が一斉に吹き出す頃、早速、春の山歩きに出掛けました。参加者こそ6名と最少人数でしたが、この日は、快晴の天候に恵まれ遠く白山までもがくっきりと浮かび上がっておりました。周囲を一望すれば、日本海から柴山潟と片山津温泉街、また、小松市内に向かっては、こまつドームと木場潟が広がっている。
 今回は低山の鞍掛山と言えども、各ビューポイントでは遠く白山連峰や日本海を望みながら、爽やかな風に癒されるのでした。この登山道では、疲れを癒す最大の特徴として、
下界に咲くツツジと違って三つ葉ピンクのミツバツツジがほぼ全道に渡って咲き乱れ、勢いづく若葉とも明るい色合いでコントラストを描きながら、すっかり目の保養ともなるこの季節では、最高の春山が満喫出来ました。

 春山シーズンの走りとして、まず鞍掛山を目指すトレッキング隊は、2台の車に乗り合わせて入山するも、滝ヶ原の駐車場までの道路は完全に舗装されており、綺麗な道は嬉しいですね。駐車スペースが広く、20〜30台ほどが確保出来ます。
 軽登山として、登山道が良く整備されているので凄い人気の山となっており、新聞報道では、この春山登山では一日平均200人が訪れているとのことです。
 今回の登山コースは、一番に無難な西ノ谷登山道を駆け上がりました。途中休憩も十二分に一時間半の工程をおしゃべりハイキングでゆっくりと登りました。この春山では、花の種類も限られる中、全山ピンクのミツバツツジで圧倒されました。他には、 オオカメノキ(大亀の木)やツルシキミ(蔓樒)、
ショウジョウバカマ(猩々袴)が僅かに見られました。
 頂上では、早速、昼食タイムにて皆さんの持ち寄りで美味しく頂いてしまいました。温かコーヒーも山ならではの格別な違いで美味しく味わえました。
 この鞍掛山を極めるポイントは、もう一つの小さい山である後山に向かうことにしました。この後山では、鞍掛山のコブ二つ目を極め、昔に日本海を北前船が通る見晴らし台として、中腹にある舟見平の二ヶ所で監視されていたもう一つのチェックポイントでした。そこで、意外と立ち寄る人の少ない獅子岩を極めました。巨大化した獅子とカヤの光景には足が竦む程でした。
 下山コースとして、これも意外に「加賀とのお新道コース」を選択しました。加賀の方面は小松のコースとは対照的に道が荒れています。急な下り坂では、足裏が滑り易いので数日間の晴れが続いた後でないとお勧め出来ません。小獅子岩を通過し、コースからはなかなか遠くを一望出来ないのですが、奥山の急斜面と若葉を眺めながら自然のままの道に浸ることが出来ました。若葉の間から射す光も柔らかく感じ、何と言っても気温が丁度良く、爽やかな下山となりました。
 このような春は、何と言っても山菜採りも楽しみとなりますが、今回はトレッキングとして3時間ほどの山歩きですから、そのような余裕はありません。足元にある沢山の山菜やゼンマイも終わりを告げるかのようにかなり葉が開いていました。コシアブラやわらびも一週間前には芽も柔らかかったろうと残念でした。

 また、登下山にあっては、終始ウグイスの泣き声にも惹かれ、山間に響く合唱は登山者には疲れを忘れさせてくれたり、心までもが癒されるのでした。また是非、次回には登山コースを変えながら、お友達を誘いあって、何度か訪れてはいかがでしょうか。四季折々にも景色が変わって行くのも楽しみとなります。


<鞍掛山写真集より>




 




鞍掛山春の山歩き会(報告)