富士写ヶ岳シャクナゲ会 標高942m

春に寄す(ピアノソナタ第11番より) / モーツァルト   

サタモニ山歩きだより(第ニ弾)

サタモニワンゲル部!富士写ヶ岳に登りました!(報告)
2015-05-04   
登山コース! 山中温泉我谷ダム→富士写ヶ岳山頂→我谷ダム
               (8:45)       (11:55)     (15:15)
           

 サタモニ・ワンゲル部主催の富士写ヶ岳シャクナゲ会は、あいにくの曇り空からのスタートでした。前日からの天気予報では、午後3時からの雨降りとなっていたので、当日の出発予定を一時間繰り上げて、午前8時としました。

 一番に心配していたのは、当日の天気が悪化し、特に小学一年生の児童には雨降りの中の山行が厳しくなることでした。案の定、出発から一時間にて雨足が強くなり、急いで雨合羽に替えるのですが、どなたか一人でも中止して引き返したいならば言って欲しい。と問いただしたのですが、皆さん元気に山に向かうことになりました。

 そう言えば、駐車場には4台の車しか無く、山から降りてくる人は10名ほどでした。連休中と言えども、やはりこの天候から中止とした登山者も多かったと思います。確かに、我々より後続の登山者は一人も居ませんでした。その後、冷たい風と弱い雨が一時間ほど続きましたが、幸いなことに、この我谷コースは全山に渡って木や葉が生い茂っており、雨よけと風よけで助かりました。

 この富士写ヶ岳の我谷コースは、最初からの長い急登には厳しいものがありますが、その後は勾配が緩やかに続きます。高原から見渡す景色やウグイスの声にホッとして、疲れを忘れてしまいます。

 一方、石楠花(シャクナゲ)の花は、標高800m辺りから見られるのですが、今年は裏年とあってか、花数は昨年の十分の一と最悪でした。昨年のように次々と咲き乱れていたならば、間違いなくカメラのシャッターは押し続け、感動に浸っていたかも知れません。北陸地方でも最大級のシャクナゲ群となっている富士写ヶ岳には、関西方面からの登山者も多いことで有名です。

 8合目からは、すっかり雨が止み、風の吹いている分はむしろ涼し過ぎる程に有難く感じました。予定の時間より多少の遅れがあったものの、参加者10名全員は頑張って頂上を制覇しました。驚いたのは、頂上に着いて他の登山者が誰も居ないことには信じられませんでした。通常ならば、この時期には50人居ても不思議ではないからです。

 標高942mの頂上では、白山こそ眺めることは出来ませんでしたが、加賀平野は晴れ間から明るく見渡すことが出来、こまつドームや木場潟、柴山潟、福井は三国方面までがハッキリと綺麗でした。やはり、山頂では空気が美味しく、昼食を摂りながら山桜の咲き誇っているのを見ていると、一気に疲れが吹き飛んだ思いでした。

 この頂上からは、我谷コートを直進して枯淵コースがあったり、福井県境の大内コースは、明るく見晴らしが良くて、シャクナゲ群の多いことでは一見の価値があります。来年こそは、シャクナゲが大きく満開となることを期待して、是非ともアタックして欲しいところです。他にも、不惑新道コースとして小倉谷山→火燈山を周回して大内登山口に降りるコースも、ゆっくり6時間に渡りシャクナゲの豪華絢爛な舞台が演出されています。

 来年もまた、この季節のシャクナゲ会を企画したく、沢山の人に御案内したいと思います。この富士写ヶ岳は、春山として一番のお勧めとなる山です。心地良い風が舞い、多くの花と対面することで満足感はこの上無いと思っております。ただ、大型連休中の企画となり、今回も参加できなかった方にはこの感動は言葉では上手く伝えられません。これから、シャクナゲの群生を観賞するピークは過ぎて行きますが、まだまだ続くシャクナゲの花は、時間を作って是非この富士写ヶ岳の登山に挑戦してみてください。



<富士写ヶ岳写真集より>

   ミツバツツジ          イワウチワ           ツルシキミ            ユキツバキ

   イカリソウ           オオカメノキ             チゴユリ           タムシバ