登山日  2017/07/01(日) 

 市ノ瀬(バス)6:30→別当出合7:00→(観光新道)→殿ヶ池避難小屋9:00→黒ボコ岩分岐点10:20→弥陀ヶ原10:30→室堂11:00→御前峰(白山頂上)12:00→黒百合苑雪渓下り12:40→室堂戻り13:10→室堂出発13:30→弥陀ヶ原13:50→別当出合(バス)16:30→市ノ瀬16:45
 

 7日1日夏山開きの日、市ノ瀬までの車の中も百万岩から雨模様となったが15分間程の到着では雨が止んだ。駐車場は満車に近く、前日から交通規制に始まりバス移動を余儀なくされた。別当出合では、この日同行の旧職場仲間3名と義務化された登山届を提出した。メンバー的には健脚揃いで登山の混雑を避けることと、ササユリやニッコウキスゲの多い観光新道を選択した。


 前日の雨の気配からも、湿度の高い中を進むと、10分で汗ばみ薄ガッパは不要となった。さらに虫の多いことで悩まされたことからスプレーの常備が必要であった。幸い曇り空で風が舞うことでは心地良い冷気も味わえた。急登を過ぎた釈迦道分岐からは待望のササユリやニッコウキスゲが一面に広がり、疲れの吹き飛んだ。


 やはり、健脚揃いだけあって、殿ヶ池避難小屋には予定より45分短縮となった。ただ残念なことにはトイレ使用禁止で飲み物をセーブせざるを得ない。蛇塚からは所々雪渓渡りもありで春山から夏山への切り替わり時期でもあった。途中、白山シャクナゲや山ザクラ、雪解け跡からはショウジョウバカマが広がり、キヌガサソウ、ゴゼンタチバナ、マイズルソウの花が見られた。






 黒ボコ岩に近付くと、ニッコウキスゲ、イブキトラノオ、ヨツバシオガマ、コバイケイソウ、ミヤマキンボウゲ、リュウキンカが深い斜面に大きく広がって咲いていた。岩の間からコイワカガミ、テガタチドリ、タカネナデシコ、ハクサンフウロ、ヤマハハコ、オンダテ、ナナカマドの初夏の花が見られた。










 弥陀ヶ原から望む山々には眩しいほどの雪渓が続き、やがて青空がぐんぐん広がって行った。20分間は五葉坂の岩場から室堂に到着です。気温10℃と穏やかながら、肌寒さよりも汗による冷気とマッチして心地よく感じられました。


 いよいよ、室堂も夏山登山者のお迎えで営業開始です。ここに来て、ようやくトイレに駆け込み、水の確保が出来ました。小休止も10分と少なく、そのまま、一気に40分間の頂上を目指した。




 所々に雪渓は残るも、白山の一番の花は石川県花にもある黒百合(クロユリ)です。今年はしっかりとボリューム感のあるクロユリの花は、先に雪解けの終わったお花畑から結構群生しております。大汝側は一面雪渓に覆われて、お花畑は2週間遅れとなるでしょう。






 青石を過ぎると、体力の疲労よりも酸素不足での辛さを感じつつ、高天ヶ原でしばらく呼吸の調整をする。あとの登りは、頂上までスローペースながら、白山奥殿、頂上まで登り詰める。




 頂上では、ガスの出入りが激しく、よくよく10分も待てば、室堂がくっきり見えたり、お池巡りコースから大汝峰までも、青空の元くっきり全貌が見事に広がった。次々と登山者は登頂し記念写真でハイポーズ!360°見晴らしを求めて今年の夏山に掛ける思いを誓っているようでした。一つ残念なところは遠く白山別山までは、ガスの通過が続き見届けするまでも無く諦めました。




 下山コースも悩みましたが、さすが健脚組は奥へ奥へと、眼下、黒百合の群生苑と大きく広がる雪渓に向かって突進して行くのでした。スキーには最適な500mの滑降も、装備不足では滑落危険から横断トラバースで岩との境を足スキーを交えながら、室堂お帰りコースに辿り付いた。




 この交通規制シーズン、やはり帰りのバスが気になってしょうがない。室堂は13:10には出発し、別当出合までの3時間は下山コースにとても悩みました。トンビ岩コースは閉鎖状態。エコーラインは他に向かった足跡が無い。やはり、アイゼンの装着が無いと急な雪渓下りが危険と判断した。






 7日1日夏山開きの日、続々と山荘宿泊者200人程が降りてくる。山開きの祈願に山伏らが列も乱さず駆け降りる姿に圧倒されたり、連なる祈祷者も多く見られた。しかし、お花畑にあっては、極端にも雪渓の溶けた一体と、まだまだ、雪渓深く広がる斜面では、これから長い間にも、次々芽吹く高山植物に期待出来ます。この一ヶ月以上は、是非高山植物の観察に訪れては如何でしょうか。


 

輝く夏の日に / スウェーデン行進曲

夏山開き白山

(2702m)