シクロオキシゲナーゼ:最近の話題

成田年、矢島義識、山口貴典、久保田千晴鈴木勉

星薬科大学薬品毒性学教室

Pain Clinic 2004.9 Vol.25 No.9


要旨

炎症性疼痛モデルを用いた筆者らの最近の知見により,炎症性疼痛発現には炎症局所のみならず,脊髄における炎症性サイトカインやシクロオキシゲナーゼー2(COX-2)が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。また,末梢局所での炎症反応により脳および脊髄において発現・誘導されたCOX-2は,モルヒネの鎮痛作用に対して負の調節を司っている可能性が明らかとなった。

こうした基礎科学的知見は,臨床においてCOX-2阻害薬あるいは炎症性サイトカイン抗体のくも膜下あるいは硬膜外投与ならびにCOX-2阻害薬とモルヒネの併用といった治療法が,慢性疼痛を緩和できる新たな治療法として有用である可能性を提示するものである。(ペインクリニック25:1187-1193.2004)

キーワード:COX-2,炎症性疼痛,モルヒネ

加茂整形外科医院