新しい予防ガイドラインはどのようにして作成されたのか

How the New Prevention Guidelines Were Developed 


腰痛予防に関する欧州ガイドラインは、3つの別個のグループ(一般集団、労働者、および学齢期の青少年)向けの予防勧告を行うことを目指した。

ガイドライン委員会は、より限定的な体系的レビューというより“最良エビデンスの統合レビュー”を行った。“もし我々が体系的レビュー[例えば無作為比較試験に限定したレビュー]を行っていれば、我々はいかなる勧告も行うことができなかっただろう”と、ガイドライン委員会の議長を務めた英国のUniversity of HuddersfieldのKimBurton博士は述べている。

委員会は、疫学研究から臨床試験、体系的レビューまで、広範囲の医学文献を調査した。“委員会は包括的な調査計画を作成するにあたって多くの困難を経験し、多種多様のエビデンスを利用した”とBurton博士は述べている。

委員会は客観的なエビデンス評価システムを採用し、それぞれの勧告をエビデンスの信憑性に従って分類した(詳細はガイドラインを参照)。

本委員会は広範囲の専門家および医療機関が受け入れ可能な勧告を作成したいと考えたため、作業グループにはほとんどの脊椎関係団体および専門家が含まれるよう主張した。最終的な勧告は、集学的ガイドライン作成グループ、ガイドライン管理委員会、および外部の同じ分野の専門家によって承認される必要があった。

Burton博士は、新ガイドラインは予防に関するエビデンスについて公正でバランスのとれた見方をしていると考えている。“エビデンスが何を語っているか、そして合理的な自信を持って行うことのできる勧告の種類についてバランスのとれた見解に到達するために、委員会は非常に苦労した”とBurton博士は述べている。

The BackLetter 20(3): 29, 2005. 

加茂整形外科医院