症例80 抗うつ薬(トレドミン)が著効した舌痛症
7年ほど前から、肩こりや睡眠障害で心療内科に通院している。最近、薬の効果がないような感じがしている。
目眩で入院歴がある。また舌痛があり、いくつかの耳鼻咽喉科で診てもらったが特に異常なしとのことであった。
早朝覚醒、口渇、便秘、指のこわばり、指がうごきにくくなったこともある。感情起伏激しい。
X日
図のような圧痛点あり、トリガーポイントブロックする。
現在服用中は抗不安薬だけであったので、抗うつ薬をすすめる。
トレドミン25mg(SNRI:抗うつ薬)1錠、
ドンペリドン(吐き気止め)1錠、
デパス(抗不安薬)頓服
X+7日
肩の痛みはかなり楽になった。何となく胸が苦しい。舌はまだ痛い(熱いうどんを食べた後のような感じ)。トリガーポイントブロックをする。
トレドミン25mg 2錠、
デパス0.5mg 2錠
X+21日
舌痛はあまり気にならなくなった。肩はだいぶよい。左側はもう痛くない。右側だけトリガーポイントブロックをする。続けて、トレドミン2錠、デパス2錠を処方する。
コメント
意外に早く、薬効があった舌痛症。
肩こり、睡眠障害、口渇、便秘、指のこわばり、目眩、舌痛、これだけの症状も抗うつ薬だけで緩解または管理できそうです。