12月議会だより
 
 
 

 根上町議会一般質問 2000.12.15  10:00〜10:20

 青山利明 質問要旨

1. 根上町のIT革命の現状と展望について

2. IT関連でデジタルデバイドについて

イ. 平成12年7月議会質問の現状と実現について

ロ. パソコンの購入に助成制度の創設

ハ. 講習会の開催

ニ. 議会、町内会等への連絡にE-メール携帯メールの活用

ホ. Eメール、Iモードメールでの各種行事等の配信サービスの創設

ヘ. 議会、町内会、白寿会館等各種施設へのパソコンの設置

ト. 聴覚障害者の電話に変わる通信手段として病院、救急、消防などにPHSの設置

 青山利明 質問詳細

21世紀を迎えるまであと17日となりました。アメリカの大統領もブッシュ氏に決まりました。根上町に取りましても、本年は森内閣総理大臣の誕生、巨人軍の松井秀喜選手の2冠王達成、根上総合病院の療養型病床の開設、グルットバスの運行など町民福祉、サービスの向上が図られ記念すべきミレニアムとなりました。

 今世紀は「戦争の世紀」だとも言われました。そして後半は「経済の世紀」となりました。一切の哲学も、政治も、経済も、すべては「人間を幸福にする」ためにあります。それが、だんだんと分断されて、「人間」から離れていきました。きたるべき21世紀は生命の尊厳を根底に平和で人権が尊重される心豊かな世紀となるよう願うものであります。

 また、21世紀は、女性の世紀だとも言われております。女性の視点を大切にして、上から下への押しつけではなく、草の根の徹底した対話の展開が大切であります。また、平和、人権、環境、あるいは人道を最優先する時代を築くために、何よりも大事なことは教育であります。

 私は、根上町のあらゆる施策の根底は「人間をしあわせにする」この視点に立って質問を致します。

  最初の質問は根上町のIT革命の現状と展望についてお尋ねいたします。

 2000年の日本新語・流行語大賞にIT革命が選ばれました。12月1日からはBSデジタル放送がスタートしました。高機能、高品質、多タチャンネルの放送が可能になり、「IT革命の主役として大きな期待が寄せられております。デジタル放送の高機能は、データ通信や双方向性であります。電子商取引や視聴者参加型の放送が可能になります。テレビに於ける「デジタル革命」の行方はインターネットの普及、拡大と密接に関係しております。5年以内に超高速インターネット大国となり、米国を追い抜くというのが、政府のIT戦略の柱でもあります。

 私は本年7月議会にIT革命を最重点に取り組む森総理のお膝元として全国に先駆けて電子行政システムを率先して取り入れて行くべきであると質問をさせていただきました。大窪町長の提案理由の中にもIT関連の様々な施策が盛り込まれており敬意を表すものであります。

 JR寺井駅などで住民票や印鑑証明証の交付。あるいはオフィスのパソコンから行政機関の入札に参加。行政機関からの調達情報の公示、入札、開札、落札結果の公開といった一連の入札プロセスの電子化。また、文章を電子化して一元化してライフサイクルで管理。ほしい文章も検索によりすぐ手元にはいるようにするべきです。   そして、根上町のホームページのさらなる充実と行政情報の閲覧。町民が利用できる各種助成制度、行政サービスなどの案内の充実。議会だより等の議会コーナー。将来的には町の条例や予算、決算などの情報公開、あるいは窓口まで出向いていた各種申請、届け出などのも家庭や企業のパソコンから出来るようにしなければならないと思います。これらに対応できる人材育成。

 など、7月議会で質問をさせていただきました。現在IT推進会議を設置して座長の助役を中心に取り組んでいるところでありますが、現状とこれらの実現についてお尋ねいたします。

 IT革命の中でデジタルデバイドの問題があります。すなわち、情報格差であります。 先日テレビを見ていましたが、ある町では町民のパソコン購入に町が助成をして各家庭にパソコンが普及。若者からお年寄りまで、楽しく活用している姿が放映されておりました。根上町でもパソコンの購入に助成制度の創設を提案いたします。また、保育園児から白寿会館までの幅広い講習会の開催。   議会、町内会等への連絡、通知にEメール、Iモードメールの活用をすべきであります。電子メールの弱点は時間差の問題であります。パソコンへのメールはサーバに接続しなければ確認できませんが、最近、若者を中心に爆発的に普及している携帯電話でのIモードメールでは、リアルタイムでメールを着信できます。しかも、音などで着信を確認できます。携帯電話は一人に一台の時代に入っております。緊急の時など電話よりも便利な時もあります。これを活用して各種連絡、通知などの連絡網システムの構築をはかるべきであります。

 また、聴覚障害者の電話に変わる通信手段として、病院や救急、消防など緊急性の高い機関に導入すべきであります。現に仙台市のある病院では受け付けに「ダイレクト通信用」のPHSを置いてあります。現在4人の聴覚障害者の患者が利用して喜ばれていると聞いております。 根上町でも役場、根上総合病院、消防などの設置をお尋ねいたします。  

 また、Eメール、Iモードメールでの各種行事、行政情報の配信サービスの創設、議会、町内会など各種施設へのパソコンの設置もお尋ねいたします。なお、これらの質問については根上町IT推進会議の座長の助役にお尋ねいたします。

助役 熊本丞二 答弁要旨

IT推進会議を設置、役場庁舎のネットワークを早急に取りかかりたい。デジタルデバイドについては平成13年2月より3月にかけてパソコンの講習会を開催したい。青山議員の提案を参考に検討したい。まずは、基盤の整備をしたい

助役 熊本丞二 答弁詳細

青山利明 質問要旨

1. 公共施設へのバリアフリー化について

イ. 公共施設、町内会公民館などのバリアフリー化の実態と展望

青山利明 質問詳細

 高齢者も若者も、障害のある人もない人も、すべての人が個人として尊重され、さまざまな交流や触れ合いの中でともに生きがいを持って健やかに生活できる福祉社会の実現は、私たちの願いです。このような社会を実現するためには一人一人がお互いに理解し合い、心のバリアフリー、すなわち優しい心、思いやりの心を持つことがが大切であります。

 去る、10月28日、第7回の根上町福祉を考える会に参加させていただきました。その時の内容をご紹介をさせていただきます。

 福祉とは何かという事を、具体的に自分自身の日常生活における意識を掘り起こしながら考えようとするのが、この会の中心となっています。何かをしようとあせるのではなく、地域にどんな思いを持つ人がいるのかまず知り合おうとしているのです。一人ひとりが真の相互理解と人権意識を定着させるのはまだまだこれからです。その方向に向かってとりくむ拠点がこの集会なのです。とあります。素晴らしい会合でした。私も勉強させていただきました。  そのなかで感動的な体験もたくさんありました。

 この会でのある方のご意見を少しご紹介します。「私は身体にハンデイがあるので、障害者の立場から見た、そして感じた地域のバリアフリーについてお話ししたいと思います。私がこの根上町に引っ越ししてきて5年になります。実際住んでみて良いところは、町の人たちが、気さくですぐに話しかけてくれたりしてなじみやすかったというところです。

  地域の行事に参加しようとしても公民館に入れないので、階段の一部をスロープ化してほしい。町などで行っている健康診断を公民館や巡回バスだけでなく総合病院などでも受診できるようにしてほしい。車椅子マークのある駐車スペースで一般利用者のマナーの徹底などの意見が発表されておりました。

 また、地域の中で健常者と障害者がともに安心して暮らせる地域づくり、さらに障害を持つことは「不自由」ではなく「不便」なだけだいうことを言える町づくりの実現にむけて、積極的に声を出していきたいと思います。」と言われておりました。   これらの貴重なご意見に対する見解をお尋ねいたします。公共施設や地区公民館等へのバリアフリー化については昨年の3月議会でも質問をさせていただきました。その後の実態と今後の展望について福祉保健課長にお尋ねいたします。

福祉保健課長 吉田健造 答弁要旨

新たな施設はバリアフリーに配慮している。町内の会館については根上町から町内会への助成制度を活用して

いただきたい。

福祉保健課長 吉田健造 答弁詳細

教育民生常任委員長報告 青山利明  2000.12.22 ( )内は参照

 去る12月18日、午前10時より、助役、教育長、病院長、所管課長、委員全員出席のもと、委員会を開催しました。当委員会に審査付託されました案件は、議案3件、認定4件であります。 全ての議案に全員一致で可決採択いたしました。以下、主な議案の審議の内容についてご報告いたします。

   議案第4号 平成12年度根上町一般会計補正予算<第3号>〜所管事項〜について

  民生費につきましては子供の館に3台、その他4つの児童館に4台、合計19台のパソコンを設置するものです。(809万円)グラフィックやハガキの作成などを学ぶものです。また、上級生との交流など、児童が気軽に利用できる機会を確保し、創造性を育てる環境づくりや児童館活動の情報発信など、はば広い活用が期待されます。

 今後、指導者の育成が急務かと思われます。 また、ぐるっとバス無料の利用券を75歳以上(1211人)のお年寄りに年間100枚、身体障害者1級、2級(198人)療育手帳A(10人)の保持者には無料パスを配布するものです。今回の補正では半年分(50枚、33万円)です。今後、社会参加促進のため本制度を活用しての利用を望むものです。

 また、このぐるっとバスの利用について、小学校の父兄より座席が空いていれば児童の通学に利用できればありがたいとの意見があります。この件について委員会では今年度の利用状況を見ながら弾力的な運用も検討すべきだとのご意見がありました。

 情報通信技術講習会につきましては、国が進めるIT普及国民運動に全国で550万人(文部省)を対象に、その他を含めて全国700万人を対象に初級程度のインターネット、メールの送受信が出来るよう無料で講習が受けられるものです。根上町では来年度にかけて、4,382,000円の予算で、14ケ月、422名を対象に講習会が開かれる予定です。今回の補正(665千円)では平成13年2月、3月にかけて約60人が対象となるものです。根上町では保育園児からお年寄りまで情報通信技術が向上し、町民生活が豊かになることが期待されます。

  議案第6号 平成12年度根上町国民健康保険特別会計補正予算<第1号>

 につきましては 保険給付費のうち出産育児一時金が当初の予定18名分(合計25名分)より増加した事によるによる補正であります。なお、根上町全体での出生については平成10年143人、平成11年では156人と増えてきております。

  議案第7号 平成12年度根上町介護保険特別会計補正予算<第1号>について

財政安定化基金拠出金額の確定にともなう補正です。(なお、10月に徴収のあった65歳以上の普通徴収による1号被保険者介護保険料の収納率は98%で県下トップとなっております。 )

  認定第1号 平成11年度根上町一般会計決算認定について〜所管事項〜

 については 衛生費 し尿処理費の手取川流域環境衛生事業の負担金(21,080,000円)については下水道による水洗化率の向上にも係わらず、維持管理費がほとんど変わらない。この際この施設を閉鎖して下水道で処理してはどうか。との貴重なご意見がありました。他の自治体との調整や、新たな下水道での設備投資など、様々な問題もあると思いますが、検討してしていただきたいと思います。(根上町での利用、年間3000キロリットル、新しい設備していない。現状で維持している)

 ゴミの減量化のため生ゴミ処理機設置費(480,000円)については昨年度より電気生ゴミ処理機購入に際して(1/3、1万5千円を限度)助成を行っておりますが11年度は32件。生ゴミ自家処理容器購入費(58,100円1/2 3,000円を限度)については21件の助成がなされました。

 教育費の中で青年の家費については約3358万円の経費で約1180万円の使用料収入となっております。教育的な施設ではありますが、経営感覚を持ちさらに努力をしていただきたいとのご意見がありました。

 義務教育等振興費の講師謝金(111,110円)についてクラブ活動指導者(3人)のお陰様で野球、剣道、ソフトボールなど力を付けてきている。いままでどちらかといえば、ボランテア的な要素もありましたが、今後、身分保障、報酬、保険等も整備したいとの報告がありました。(スポーツ指導強化諸費299,275円は中学校部活手直し、メンタルトレーニング等に等で高校教師など専門講師謝金も含む)

 スクールカウセラー(2,212,000円)については根上中学校の保健室、相談室で受けているが派遣で2人、週2回、年間76日出勤している。生徒96名、教師46名、保護者12名がカウンセリングを受け、教師も生徒への接した方の勉強になっているとの報告がありました。

 図書館費(24,622,226円)については11年度現在で蔵書48,818冊、年間貸出し数32,012冊、町民一人当たり平均2冊、登録者3,009名、登録率19%、一日平均102冊、一日平均利用者48名、11年度の図書購入は3,156冊となっております。

 12月27日より13年2月5日まで特別休館をいただいて、図書館の貸出処理電算化を実施して、13年2月6日より装いも新たに、現在の貸し出し冊数をこれまでの3冊から5冊にする報告がありました。町民に親しまれ、来館者へのより良いサービスの向上にさらに努めていただきたいと思います。

 認定第2号 平成11年度根上町老人保健特別会計決算認定について

この会計の対象者は70歳以上であり、一部障害認定を受けた65歳以上の方も含みます。 1852名で前年度より対象者が56名(3.1%)増えています。一人当たりの医療費が831,575円で前年度より20,400円(2.5%)の増加となっております。

  認定第4号 平成11年度根上町国民健康保険特別会計決算認定について

 対象は2066世帯4479人、一人当たりの平均医療費は402,300円で県下36位となっております。(一般174,174円、退職者362,079円、老人867,000円)  

   認定第5号 平成11年度根上町育英資金特別会計決算認定について

 日本育英会の奨学金制度は現在の連立政権になってから希望者には全員奨学金が受けられるよう制度の充実がなされております。  根上町の育英資金においても、学ぶ意欲のある学生たちに教育を受ける機会を提供するとともに、家計における過重な教育費負担を軽減するため、そして今日の景気の低迷とも相まって、進学希望者の多様なニーズに答えられるような制度の充実が求められます。

 すなわち、短大、専修、専門学校等についても根上町の育英資金が受けられるよう新年度より制度の充実を求める意見が出されました。

  その他の項目として奈良病院長より最近の病院の状況について縷々説明がありました内容についてご説明    します。  

 本年オ−プンした町立根上総合病院の療養型病床の開設により一般病棟の在院日数も減っている。入院、外来患者数も増えてきており、昨年度より上半期において約8700万円くらい伸びてきており経営的に順調に推移している。  内科の先生が来春、町内で開業する予定もあるが、開業医との連係により入院患者数については心配ない。外来患者の減少はしばらくあるが、金大第一内科と相談して必ず良い先生に来ていただいて、信頼を得たい。との力強い決意を述べられました。

 医療事故対策については万一おきた場合、公表についてはケースバイケースだが、町長、議会、その他、適切な報告をします。 院内に医療事故防止対策委員会を設けている。インシデントレポートいわゆるニアミスについて報告を提出していただいているが、記入しにくい面もあるが提出しやすい環境づくりに努めたい。

 医師の出す指示は絶対ではなく、看護婦、薬剤師も含めておかしいと思われることは言う。また、言える環境を作っていきたい。根上総合病院でのIT革命については遅れているが今後、質の向上に努めたい。医薬分業についても遅れている。メリット、デメリットあるが時代の流れは分業にある。時間をかけて患者さんのコンセンサスを得たい。  また、カルテの公開、土曜日の完全休業の問題もある。以上の病院長よりの報告がありました。

 委員より出された意見として院長の率直な考えを町広報などを通じてPRして信頼と安心して利用できる根上総合病院にしていただきたい。また、受付の事務員より、あたたかい一声を患者さんにかけてあげてほしい。との意見が出されました。

 その他のご意見として、IT(情報技術)革命は民間ではリストラの道具となっているがどこまで行政改革をしてコストを下げる事が出来るのかとの指摘がありました。これに対して助役より行政は従来のサービスを残してさらにサービスの向上を目指している。町では将来的に年間、約1600万円の経費とソフト、メンテナンス等に4〜5千万円かかるだろう。ペーパレスなどに取り組みコスト削減にも努力したいとの答弁でした。

また、より高い行政サービスとは情報公開をどこまで取り組むのかを視野に入れて今後、検討すべきであるとのご意見もありました。

  尚、閉会中の継続審査につきましては、お手許に配布の通りでございます。以上でございます