西中27クラス会

平成22年11月22日の毎日新聞に掲載の特集「小松市立松東中学校」記事


      愛情たっぷりに導いてくれた
小松市立松東中学校:昭和22年に西尾村立西尾中学校、瀬谷中学校、大杉谷村立
          大杉中学校、金野村立金野中学校が誕生。31年に小松市に
          編入され、それぞれ小松市立となる。41年に4校が統合し
          小松市立松東中学校となり、現在に至る。


 未来ある若者たちの可能性を開花させようと、教育に心血を注いだ恩師たち。熱い指導を思い出すたび、感謝の思いで胸が一杯になる。
 紺矢肇先生(英語)の授業にはピーンと張りつめた空気が漂った。質問に答えられないと、大きな雷が落ちる。「当てられないか」とドキドキした一時間だ。時には生徒に英語の名前を付けて指名する。ユーモア溢れる講義が懐かしい。
 授業中によそ見やお喋りをしていると、橘光弘先生(社会)の雷鳴がとどろく。迫力満点のお叱りに、みんな肝を冷やした。面倒見の良さは天下一品。悩みや相談事を持ちかけると、親身に耳を傾けてくれた。
 四ッ目礼治先生(社会)の柔和な笑顔を見ると、自然とこちらのほほも緩む。そばにいると、ふんわりとした綿毛に包まれているような、心地よい安心感が胸を満たした。要点を押さえた分かりやすい授業も魅力に。
 「子供が大好き!」といった表情で、坂田甚幸先生(社会)が一人ひとりに温かい笑顔を送る。時に優しく、時に厳しく、愛情たっぷりに導いてくれた。部活動では、野球部員のレベルアップに力を注いだ熱血漢だ。
 関戸隆則先生(社会)は野球部とバスケットボール部を率いた。どんなときも、生徒の立場でものを考えてくれる。何でも気軽に話すことが出来た。
 ブラスバンド部顧問の村中昭三先生(数学、音楽)が一人ひとりの動きに細かく目を配り、熱心にタクトを振る。「大きな学校は優秀な人材を集めることが出来るが、小さな学校は人が限られている。他校に勝つためには、ひたすら練習するしかない」と部員を猛特訓し、能力をグングン伸ばした。「先生の自宅で合宿し、付近の公民館でコンサートを開いた」のも忘れられない思い出だ。
 バレーボール部員を熱血指導で鍛え上げ、郡の大会で優勝させたのは橋本友康先生(英語、体育)だ。授業では、愉快なジョークを飛ばしてみんなを笑わせる。一時間があっという間に過ぎた。
 寺本信夫先生(英語、理科、数学)もバレーボール部顧問として活躍した。猛練習が終わると、厳しい師の表情が普段の穏やかな笑顔に変わる。
「心優しいお父さん」といった感じで、親しみやすい存在だ。
 汚れのない純真な心に刻み込まれた師の教え。時を経た今も、鮮明に覚えている。

協賛頂いた卒業生
 西村政雄(旧西尾中、昭和25年卒)藤崎栄太郎(旧西尾中、昭和25年卒)
 桝田明(旧西尾中、昭和27年卒)川上靖雄(旧西尾中、昭和28年卒)
 亀井政男(旧西尾中、昭和30年卒)松儀達男(旧瀬谷中、昭和35年卒)
 堀口光正(昭和47年卒)
掲載した先生のお名前は、協賛いただいた卒業生が教えを受けた当時のものです。