第 3 日 (Mon.9/30)

西安市観光(城壁:西門〜南門・鐘楼・小雁塔・市場)西安紫金山酒店(泊)


今日は二人だけで城壁内を観光する予定だ。ガイドブックを忘れてきたのが
つくづく悔やまれる。夫が南通で買ってきた西安の地図は、
陝西省全体の行政区分が細かく出ていたが、これを知って一体どうするのだ?
折じわとボールペンの○印がついた観光地図を、部屋のファイルの間に見つけた。
前に泊まった人の忘れ物みたいだが、夫の地図より、うんとマシだ。
これを頼るしかない。それと私の頭にかすかに残っているガイドブックの記憶を
引っ張り出していこう。まず、フロントでホテル周辺の地図がないか聞いてみた。
出されたのは名刺で、その裏にホテルへのアクセスを示す地図があるのみ。
次にレンタサイクルがないか聞いてみた。小姐は「ありません」「知りません」
と私にもイヤでもわかる中国語で答えた。・・・・こうなりゃ歩いて出発だ!

夫と私は城壁の上に登るため、西門を目指して歩き始めた。道路を渡るのが
一苦労だ。横断歩道なんて当てにならない。、絶対止まってはくれない車を
自分の責任で縫って渡らなければならない。横断する中国人を見つけて
その右側に立ち、彼が渡るとき、私達はその横にくっついて渡った。
日本では、道を渡るとき「右、左、右」と確認することを教え込まれたが
こちらでは「左、右、左」の順で確認しないと危ない。

歩いて回るのは楽しい。町の様子がよく分かる。
機械の部品を売っている店がやたらと多い。自転車屋も。
鳥籠を天秤棒の前と後に下げて足早に歩いていく老人。
路地では散髪屋が、女性の髪をカットしていた。もちろん切った髪の毛は
路上にばらまかれ、風のむくまま散っていく・・・

城壁:西門 
西門の入り口を入り、チケット売り場の女性に、夫が
入場料はいくらか尋ねた。女性は早口でしゃべり出した。言葉が分からず、
ボーっと立っていると、女性は急に手を打ってワハハと笑い出し、
「あら嫌だ、私ったら勘違いしちゃって・・・」みたいな感じで
あわてて入場券を出してきた。夫と私は、女性が一体何を
一人芝居してたかわからないまま、城壁に上がった。

城壁の上は広々として人がいない。お土産屋の店員が楼の上から
中国語・英語・日本語で挨拶しながら手を振っていた。
登っていくと、ここがシルクロードのスタートだと誇らしげに言い、
私達が日本人だとわかると、天皇陛下がここに来たときの写真のパネルを
指し示した。商売気満々である。でも買わない。今日は歩きなのだ。
スタート早々から買い物なんてしていられない。そうしてる間に、
日本人団体客がバスに乗ってやってきた。しばらく上にいただけで
お土産屋に入り、又バスに乗って行ってしまった。何て忙しげなのだろう。

西門〜南門 テクテク南門に向かって、幅の広い城壁上を歩き始めた。
外側は凸凸凸凸凸と出っ張りのある煉瓦の積み方をしてあるが、
内側は腰までの高さで、一直線だ。公園の素人演芸会のような賑わいや
路上の野菜市場の喧噪を見下ろした。暑いのに、ベンチで抱き合って動かない
アベックの姿も見えた。私達が立ち止まっては上から眺めていると、
後から歩いてきた中年の中国人男性が、何か名所らしいと思ってか
同じポイントに来る度、下をのぞき込んでいた。若い西洋人のカップルが、
サドルが2つの自転車に乗って走って来た。
「あ、あれ、あれに乗りたかったのにな〜!」と私が指差すと
夫は「ガイドブックを忘れるからや!」と冷たい。結局、自転車は
私達の目的地、南門で色んな種類の自転車が借りられるのが分かった。
電気自動車まであった!

南門 こちらの方が西門より観光客や施設が多い。昔の兵士の鎧を着た
若い女性が、彼氏に写真を撮ってもらっていた。女性に、
「私も一緒に写真を撮らせて。」と頼むと、彼女は何故か私に、
持っていた刀をくれようとした。「そうじゃなくて、あなたと一緒に撮りたいだけよ。」
と言うと、彼女は「ガッテンだ!」みたいな感じでポーズを取ってくれた。

パラソルのある椅子で一休みした。ペットの水を飲み、おとといの機内食のケーキと
今朝の朝食から持って来た青ミカンを分けて食べた。隣のパラソルに、ひまわりの
種を食べながら携帯電話を掛けている中国人男性がいた。私達は言い合った。
「アイツはあのひまわりの殻を、あのままほったらかしていくぞ〜。」
彼が去った後のテーブルはゴミの山だった。
もう一つのテーブルでは、幼い子のいる家族連れだった。その子がペットボトルを
落とし、顔中にジュースが飛び散った。私達は言い合った。
「さぁ、泣くぞ〜。3,2,1,0!」子供は一瞬キョトンとしていたが、やがて大声で
泣き始めた。親達がなだめたりすかしたりしていた。中国の子も、うちの子が
小さいときと同じタイミングで泣き始めたのが、おかしかった。

城壁を下り、中心部の鐘楼に向かって歩いた。西安のメインストリートで
両側にビルが並び、バス・車・オートバイと人力の三輪車など交通量が多い。
歩道も多くの人が行き交う。のんびりと城壁の上を歩いてきたので
余計にこの混雑にうんざりし、歩き出して30分もしないのに
「どこかで休んで飯を食おう。」と夫が言った。
最初に目に付いた、ファッションビルの2階のレストランに入ってみた。
12時を回っていたが空いていて、数人の女の子がお茶しており、コックが
隅でラーメンを食べていた。「静かでいいや。」と通りに面した窓際に座った。
壁に大きなサンタクロースの絵が切り抜いて貼ってあった。年中飾ってあるの?
「西紅柿雉蛋面(トマトと卵のラーメン)」と「大田韮菜餃子(水餃子)」各5元。
瓶ビール:3元を注文した。餃子は辛い山椒のタレに漬けて食べる。
支払いになって夫が10元札を出し、私の財布からコインで3元を出した。
そしてこれが、私の財布を見た最後になってしまった!!!

鐘楼 鐘楼の周りは大きなロータリーになっていた。ロータリーは
一方通行だから横断しやすい。段々道を渡るのにも慣れてきた。
鐘楼に登ると四方に伸びる道が見渡せた。地元のテレビ局が
撮影していた。中の美術品を見て歩いているときに、肩から下げていた
バッグの口がヤケに開いているのに気付いた。3分の2以上も開いている。
あれ?これだけ開いていたら、いつもなら顔を覗かせる財布が見えない。
おかしいな?と思ってバッグを確かめた私は、青ざめた!
「財布が無い!!!!!!」
夫は「いつからだ?落としたんか?盗られたんか?何入っとった?」
と矢継ぎ早に質問してきて、余計に私をパニックにさせる。
最後に財布を見た、さっきのレストランまで戻って、落としてないか
見てこようということになった。歩いてきた道を逆に辿りながら
どっかに落ちていないかと、あり得ない事を考える。財布に入っていたのは
現金130元くらい・免許証・クレジットカード・キャッシュカード・運転免許証
夫は後から来て、静かに私のバッグのファスナーを開ける実験をした。
全然、私は開けられていることに気付かない。まんまと成功した夫は大声で言う。
「そのバッグ、身体の前に出しておけよ!」はい、全くもってその通りです!
2度目の中国、西安観光も2日目、少しは慣れて何かと気が緩んでいた。
そして今は、道行く人がみんな泥棒に見えてきた。
レストランに戻ると店員に断って、さっき座ったテーブルのクロスをめくり、
籐椅子を動かし、クッションを裏返して調べた。無かった。

店の前のベンチに座り、夫の携帯から日本のクレジットカード会社に電話して
停止してもらう。不正使用はされていなかった。次はキャッシュカードだが
銀行の電話番号の控えがなかった。また、ここで電話していると、
周りの人がジロジロ見ていくし、若い中国人の女の子達が「日本人ですか?」
と寄ってきた。日本語会話の実践をしたいようだが、こっちはそれどころじゃない。
おまけに携帯のバッテリー残量が・・・ホテルに戻って体勢を立て直すことにした。
鐘楼の広場に戻り、紅いアルトの軽のタクシーを拾った。

西安紫金山酒店 部屋の電話から日本の番号案内へ掛けようとしたが
かからない!じゃぁ、母に調べてもらおうと電話したが、それも繋がらない!
デスクのファイルを読み返し、指で指しながら番号を押すのだが
最後まで押し終わらない内にツー・ツーと鳴って言うことを聞いてくれない!
フロントに国際電話のかけ方を聞いた。その通りにやってもダメだ!
ロビーの公衆電話を使って掛けようと思った。電話はフロントの横にあったので
「さっき、言われたとおりにしたのに電話が通じなかった。」と一言言ってみた。
フロントの小姐は「!」と慌てて交換手に電話して何か言った。そして、
こちらに向かって「電話を掛けられます。」と言った。
オイオイ、回線を止めてあったんか〜?ふ〜っ、全くトンチンカンホテル!
この小姐にはここに泊まって以来、毎日お尋ねか苦情を言っている。
夫が中国語で話して通じないと、私が英語で話す。私達は日本語で本音を言う。
英語で話すのが、お互い一番冷静に話せる気がする。
部屋に戻って、母に電話した。一発で通じた。母に番号を調べてもらい
銀行にも連絡が取れた。キャッシュカードも不正使用はなかった。ヤレヤレ。

「パスポートや帰りの航空券を盗まれたんでないから、被害は最小限やと
思うことにしよう。一休みしたら出かけようっさ。」と夫は言った。
私はショックだった。夫より長い付き合いの、23年使った財布がスラれたれたのだ。
傷んでいたのを製本テープで直して使っていたのだ。手に馴染んでいたのだ。
焼きごてで皮に名前も入れてあったのだ。
それに今年更新したばかりの免許証。どこか道端に捨てられて、中国人から
唾を吐かれているんじゃないかと思うと、気が重かった。それくらいならまだしも、
偽造されて犯罪に使われたらどうしよう・・・・。

などと言いながら、その30分後には、もうホテルの前からタクシーに乗っていた。
落ち込んでいたって財布が戻ってくるわけじゃない。

小雁塔 小雁塔前でタクシーは止まった。夫が「いくら?」と尋ねると
運転手は「30元。」と言った。夫は聞き違いかと思いもう一度聞いた。
やっぱり「30元。」だ。「嘘や!そんなに高いわけないやろ!」夫は憤然とした。
さっき鐘楼からホテルまでのタクシー代が10元かからなかった。私も地図を見た。
鐘楼より少し距離があることと、軽自動車でなく普通車であることを考慮しても
やっぱり高い。私は気付いて「汚ね〜!メーター倒してない!何やそれ!」
と日本語で叫んだ。夫も中国語で「高すぎる!10元だ!」と叫んだ。
運転手も両手を広げて「30元!#☆○▲◇※・・・!」と中国語でまくし立てた。
私はタクシーのシートに書いてある、タクシー会社の名前をメモしていることを、
運転手にアピールした。その漢字の読み方が分からないので
大声で言ってやれないのが、くやしい!電話番号も書いてあったので、
これなら読めるぞと、大声で読み上げながらメモし、
「ここに電話して文句言ってやるぞ!」とジェスチャーした。今から思えば
そんな事しても、どうにもならないと思うのだけど、その時は必死で
何かしなければいられなかった。車内は3人の大声で満ちた。急に運転手が
「15元!」と言ってきた。私達も疲れたので、それで手を打った。
せっかくタクシーに乗ってきたのに、歩いてきたみたいに疲れた。
爽やかなミントグリーンのタクシーを、苦々しい思いで見送った。
スリに続くボッタクリ、西安よ、やってくれるじゃないの?

静かで緑に囲まれた小雁塔の敷地に入り、少しは慰められた。
芝生の上に座って、白いタキシードの花婿とドレスの花嫁が記念撮影をしていた。
レフ板を使い、映画の撮影かと思うくらい臭いポーズで撮っていた。
撮り終わって移動する段になると、花嫁はフレンチカンカンを踊るみたいに
ドレスの裾を自分の前に高く持ち上げ、大股でサッサと歩き出した。
オイオイ、さっきの写真用のしな〜っとしたポーズは、何だったの?

小雁塔も上まで登ることにした。昨日大雁塔を制してきたのだから、
こっちなら楽々だろうと思った。が、そうじゃなかった。
小雁塔は地震で崩れたのだが、完全に修復してなかった。最上階の13階から
崩れかかった屋上に出るところは、高い段をよじ登り、半畳ほどの穴から
屋上に出なければならなかった。手すりも何にも無い。
後から来た人に先に行ってもらい、ゆっくりとどうやって上がろうか見回した。
先に上がった夫が、上から手を伸ばして引っ張り上げてやろうかと言ったが、
リウマチであちこち変形のある私にそんなことされたら、余計困るんだよ。
バッグを先に放り上げ、身体を壁に預けて、洋服が汚れるのも構わず、
屋上に転がり込むように上がった。パチパチパチ・・・。
それを見守っていた、屋上の西洋人数人が一斉に拍手をしてくれた!
私は洋服のほこりを払って、照れながら「Thank you!」と言った。

やっとの思いで上がった屋上からの眺めは、格別だった。
景色を眺めながらの、ペットボトルの水の味もまた格別だった。
馬鹿と煙は高いところへ上がりたがると言うが、この気分は
何と言われようとも譲れない。いつまでこんな風に登って来れるかな〜?
ギシギシ音を立てる関節をさすりながら思った。

この庭には樹齢800年の古木があり、緑が深く、落ち着いていた。
中学生くらいの子が何人か並んで、水彩で写生をしていた。
古い鐘があり、太った半ズボンの西洋人が鐘を撞いていた。
オバサンが走ってきて、「1撞5元」と書いた立て札を指差した。
オバサンは西洋人からお金を取り立てた。
「私も撞きたいな〜。」と見ていると、夫が「くだらねぇ〜。」と首を振っていた。
私が一撞きすると、西洋人が5本指を立てて「Five yuen!」と叫んだ。
わかってるって!5元払おうとしていると、オバサンは夫に向かって言った。
「アンタも2発撞いてもいいよ。3発で5元にしてあげるから。」
馬鹿にしていたくせに、夫は嬉しそうな顔で、鐘を撞いた。
さっきの西洋人のカメラが、ベンチの上に忘れてあった。鐘を撞くのに夢中で
忘れていったらしい。「Hey!」と呼びかけてカメラを持っていくと、喜んでいた。

さて、これからどうしようか?ボッタクリを思うとタクシーに乗るのが
億劫になった。夕飯はどうする?夫と地図を広げて相談した。
夫は会社の人から、西安では羊の肉が名物だと聞いてきていた。
「じゃ、今夜はそれで行こう!で、どこで食べるん?」と夫に聞くと、
「西安のどっか・・・。」 全く、話にならん!ああ、私がガイドブックを忘れなければ!

小雁塔を出て、通りを西に向かって歩き始めた。が、別に目的地がハッキリ
あるわけではない。バス停があった。バス停の看板を順に見ていたら
ホテルの前を通るバス路線があることに気付いた。「バスに乗ろう!」と
私は張り切ったのだが、夫は乗り気で無く、「中国に来て、バスなんて
乗ったこと無いし、乗り方が分からん。お金はいくらで、いつ払うんや?
第一、前から乗るのか後から乗るのかさえ分からん!」
と言った。
言われてみればその通りだ。予習するつもりで、他のバスの乗降を観察した。
市内バスは一律3元のようだ。前のドアから乗る人が多いが、後から乗る人もいた。
だが、そろそろ帰りのラッシュアワーになってきたのか、どのバスも満員だった。
「バスは止めて、三輪車にしよう!」と私は提案した。夫は「三輪車なんて
ぶつけられたらイチコロやぞ〜。」とまた乗り気でない。「じゃぁ、一体どうすんの?」
と夫に詰め寄ると、「タクシーに乗って西門の近くまで行こう。さっき通ったとき
あの辺りにスーパーあったし、あそこで羊の肉を買うてみよう!」と言った。

軽のタクシーを拾った。そして行き先を地図で示し、運転手がメーターを
倒すのを確認した。窓から街の様子を食い入るように見つめていると、
「羊肉」という赤い文字の看板が見えた。運転手さんに止まってもらい、
そこで降りた。この運転手さんはまじめだった。「西門はあっちの方角だ。」と
親切にも教えてくれた。丁度降りた場所に、「公安」の看板もあった。夫は、
「どうする?財布すられたのを届け出る?」と私に聞いた。「ブーヤオ(不要)!」
だって、カードはもう止めたし、西安の公安が頼りになると思えないし、
第一、中国語で事情を正確に説明出来ない!

「羊肉」の看板は、市場の入り口で生肉を切り売りしている店の看板だった。
いくらなんでも、生肉は買えない。路地の奥に続く市場に入ってみた。
せせこましく食べ物の屋台や雑貨を売る店が並んでいた。漢民族の顔と
イスラム系の顔の人がざわめいていた。イスラム系の女性は頭にスカーフを
被っていた。道路は、店から流された汚水で水たまりが出来ていた。その汚水を
跳ね上げて車が警笛を鳴らしながら走って行った。放し飼いにされた鶏が
うろつく横で、鶏肉があぶられ、壊れた椅子に座って頬張っている人がいた。
取り壊されたのか崩れたのか知らないが、瓦礫の山の一角があり、
ゴミが堆く積まれ、悪臭がした。屋台を見て回るのが好きな私も、
さすがにここでは、何も買う気が起こらなかった。

夫が目星をつけていたスーパーは、とても大きなスーパーで、
仕事帰りの買い物客でごった返していた。この殺気立った混雑の中で、
要領を得ない観光客がノコノコ羊肉だけ買ってくる勇気がなかった。
夫も入ろうとは言わなかった。で、またホテルに向かって歩いて帰ることにした。
夕食もホテルでゆっくり気兼ねなく食べようという事になった。ただし夫は、
「中国料理だけはヤメテくれ。その他なら何でも食べるから。」と言った。

西安紫金山酒店 今日はよく歩いた。風呂に入って疲れを流し
着替えてから、ホテル内の西洋料理の店「マルコポーロ」に行った。
扉を開くと、窓のない四角い部屋の中が、隅々まで見渡せた。
8時前の書入れ時だというのに、お客が誰もいなかった。
席に案内されてから、夫にささやいた。「大丈夫なのかな?この店。」
夫は「スパゲッティが食べられれば、後はどうでもいい!」と言った。
ウェイターが英語のメニューを持って来た。スパゲティはちゃんとあった。
が、何種類かあるので選ばなくてはならない。老眼の夫は、薄暗い灯りで
メニューを見るのが面倒で、私の読み上げたメニューの中で
一番わかりやすい「イタリアン」にした。「あとは何も要らんの?」と聞いても
私が注文した料理から分けてもらうと言って、メニューを閉じてしまった。
私は ★Seafood chowder ★Mixed garden salad 
★Thai stile curry (duck breast or chickenのchickenをチョイス )にした。
注文を終えた頃、西洋人男女6人のグループが入ってきた。今まで
3人の従業員に見つめられていたので、他のお客が来てホッとした。
で、彼らの所へ運ばれた料理を見て笑ってしまった。夕食なのに
ハンバーガーと山盛りのポテトフライだった。メニューのどこにそんな物が
書いてあったろうか?いや、食べる気が無いから、素通りしたのだろう。
夫は皿まで舐めるのじゃないかと思うくらい、スパゲティを
満足そうに食べた。ホントに中国料理に飽きているようだった。

部屋に戻って、西安最後の夜をビールで乾杯した。それにしても
冷蔵庫のビールは高い!350ml缶で青島ビールが23元(約350円)、
ハイネッケンが28.8元(約430円)。あ〜、今日すられたお金で何本
飲めたかな?もうそんな計算も出来ないくらい、すぐに眠りに引き込まれた。


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