数年前、市役所の方から、「石川県が派遣する女性グループの視察団に、推薦してあげるから北京へ行かない?県から補助が出るから。」と声を掛けられた。
そのころリウマチの症状は悪く、海外旅行をする自信が全く無く、即その場で断ってしまった。断ったものの、「リウマチでなかったなら、行けたのに。」と何度も唇を噛み悔しい思いをしていた。
女性講座のY先生に愚痴ったところ、「あなた、ホントの旅は自分のお金でするものよ。」とこともなげに言った。「でも・・・。」と私は夢みたいな話は心の底に封じ込めて、つとめて忘れようとした。
ところが、人生捨てたもんじゃないさ。夫が中国へ赴任した。「5月の休みに中国へ来い。」という事になった。最初は赴任地のご近所巡りだけの予定だったのが、夫が飲んでいた時にひょんな事から「せっかく奥さんが来るのに北京を見せてあげなさいよ。手配してあげましょう。」という中国人が登場した。
かくして夢が実現した。
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